アンカリングとは、交渉の際になんらかの数値を選考して提示することで、交渉中に相手がその数値に左右されることを言う。
例えば、価格交渉などでは、アンカリングによって判断が歪められ、妥結額がアンカーに近づくという認知バイアスの一種である。さて、これを婚活に応用した際にはどうなるだろうか。
例えばいつまでに結婚したいかという質問をされた時に、「良い人がいればいつか結婚したい」という人と「良い人がいれば1年以内に結婚したい」という人であればおそらく後者の「1年以内に結婚したい」という人の方が、より真剣度が伺えるだろう。
これは、具体的に「一年以内」というところでアンカリングがかかっているのである。そういう意味では、本気で早期の結婚を望んでいるのであれば、いついつまでに結婚したいという、数値的なアンカリングは、相手に対して好印象をに与えられるだろう。婚活市場ではなるべく早く結婚したいという層が多いのは事実である為、そういった層に対する最大のアピールに繋がるだろう。
このように、アンカリングは数値のメリットを活かして、効率的に相手に訴求をするという場合に使えると考えられる。ただし、アンカリングは一度かけてしまうとその数値にその後も引っ張られていくという特徴もあるだけに、熟考した数値で行うのがよいだろう。安易なアンカリングは自分の首を締めることにもなりかねないので、注意が必要である。
